友人から関係を切られたが気持ちがわかった話
会社員時代、大学の友人からTwitterをブロックされた。
いきなりだったのでかなり謎だったし普通にショックだった。
機会があったので理由を聞いてみたら
「君みたいに仕事して漫画も書いてる奴のツイート見てたら妬ましくてヤバかったから最近はミュートしてて、もうついでやから消したわ。気を悪くしたなら謝るけど、どうしようもないわ。」
ときた。(原文ほとんどママ)
私は彼を尊敬している。なんというか天才だ。まじでそう思う。
彼が描くマンガはまじで面白い。トガッてて他人には描けない独自の世界観がある。早く世に出て欲しいし、モアイ(http://www.moae.jp/)とかで評価されそうな感じのマンガを描く。
そんな彼のSNSを見るのが好きだった。彼はSNSを始めるのが遅かったので「これを機会に彼が世の中に認知されるぞ」と期待した。
そんなSNSを一方的に切られてしまってもう見ることができなくなった。非常に残念だ。
だが、自分もフリーの立場になってみて彼のやったことを理解できるようになった。
芸術系の天才って社交性がない人が多いが、彼も例に漏れずそうだった。
漫画家になるために上京したが、社交性のなさからバイトなどで苦戦。そもそも受からず受かったとしてもレジが任せられないからとコンビニで草むしりをさせられてたらしい。(そのエピソード自体面白くて好きだが)
結局バイトはやめ地元に戻ってマンガを描くことにする。そんなタイミングで彼は私をブロックした。
当時の私は働きながら、ルポマンガを描いてSNSにあげたりやコミティアなどでマンガを売っており。SNSで見る分には積極的でポジティブに見えるように振る舞っていた。
それをみての彼の行動だった。
なので私は「SNSにはポジティブなことを描いてる」「実はかなり悩みがある」とリアル生活の事情だってあると説明した。現に病んで会社を辞めるくらいいろんな事があった。
なのでSNSにでている表面的なところで判断して、友人から距離を置かれるのが耐えられなかったのだ。ただその話をしている途中で連絡が完全に途絶え、関係が元に戻ることはなかった。そのときはただただ残念で、状況を理解し合えないことが悔しかった。
そして月日が経ち、自分もフリーとなったある日。ふと彼の気持ちがわかった。
わかったのは、
私が言っていた「リアルの事情」なんてどうでもよかった。
ってこと
フリーになって三ヶ月目くらい、初速の勢いだけで走り続けていたのでいろいろと立ちゆかなくなっていた。準備もせずに飛び込んだので足りない物も多く手探り状態でもがいていた、そんな時ふと勉強のためとフォローした同業種のつぶやきがひどく目障りに感じた。
どうってことないつぶやきだった。仕事も一緒にしたことあるし、状況だって知っている人だ。それこそリアルな事情だってある程度想像がつく人たちの「ポジティブな発言」が見てられなくなった。
ツイートを見たとき嫉妬というより妬みに近い、もやっとした感情に突如襲われた。
この人たちがいろいろ努力をしてきた上で、今の状態があるのは重々承知していたが。
そんなのどうでもよかった
この気持ちは止めることができなかった。止めるには視界から消すしかない
私は数人のSNSを切ることにした。
私は彼を責めることはできない。自分が感じた感情が彼とそっくりそのまま同じとは思わないが、理屈ではないことを知ったのだ。
この話を他の人にしたときに、そういう時期は誰しもあると教えてもらった。
SNSなんて、見る情報は自分で決められる。
あのとき私のした行為は正しかったと思う。少なくとも自分にとってはするべき行動だった。
今の私は、そんな時期を抜けて「ガンガン勉強モード」である。あのときの「妬み」の感情なんて、この記事を書くまで正直忘れていた。ほんとに誰しもが通るそういう時期だったのだと思う。
だから覚えてて欲しいことは、あなたがそうであったり、だれかに切られたとしても、気にしないのが一番ということ。
長くなってしまったが、この話が誰かの役に立ってくれたらうれしい。読んでくれてありがとうございます。
彼の作品がまた読みたい。それだけが心残りだ。
おわり